最終日の今日は、先日行ってきたメキシコのお話から迷走します。
アルゼンチンでアルパに出会った私ですが、南米に行くのは30時間かかるとなるとスケジュールの調整がなかなか難しいので、直行便で行けるスペイン語圏・メキシコに先月行って参りました。
「メキシコ暑そう!」と思われがちですが、雨季でも湿気は少なく、日本よりかなり過ごしやすかったです。北回帰線上の夏至だったので太陽は真上で物凄い日差しでしたが、太陽が隠れると涼しく、長袖は手放せませんでした。
メキシコに行ったのはいくつか目的がありました。
1)エストレリータはメキシコでは何と発音するのかを聞く
エストレリータ(小さな星)の作曲者マヌエル・ポンセはメキシコ出身で、メキシコ国立芸術院のホールは「ポンセホール」と名付けられているくらいメキシコにとって大事な存在です。
(日本で「ポンセ」を検索すると、かつて横浜大洋ホエールズで活躍してマリオと呼ばれたカルロス・ポンセ選手が一番に出て来ますね)
「エストレリータ(Estrellita)」の「リ(lli)」の部分は地域によって「ジ」に近く濁って発音します。作曲者ポンセが暮らしたメキシコシティではどう発音するのか聞くべく、レストランの演奏家にエストレリータをリクエストしたところ、こんなご返答。
「Estrellita~、ふふふ~ん♪って曲だろ。レパートリーでは無い。他の曲はどうだ」
演奏こそ聴けませんでしたが、この時の“lli”が、やや濁っていたのを私は聞き逃しませんでした。
でももっとたくさんの現地の方々と話をしてから判断せねばなりませんね。
2)衣装購入
日本で女性がパラグアイのアルパを演奏するときはパラグアイの素晴らしい刺繍「ニャンドゥティ(Ñandutí)」をふんだんに使ったドレスを着ることが多いのですが、メキシコにも地域によって素晴らしい衣装がたくさんあります。
今回は華やかに刺繍されたワンピースをいくつか入手してきました。気弱な性格なので、価格交渉はなかなか出来ませんでした。
3)昔、上野にお嫁に来ていたパンダ「シュアンシュアン」に会いに行く
私は楽器にパンダを彫ってもらうほどのパンダファンで、パンダの彫られた楽器を見るのもぜひ楽しみにお越し頂きたいのですが、メキシコはなんと、中国以外の国で初めてパンダの繁殖に成功した国とのこと。日本とのパンダ交流の歴史もあり、2003年に上野動物園のリンリン(オス)のもとへメキシコからお嫁さんとして出張に来た伝説のパンダ・シュアンシュアン(メス)が、ポンセの墓のあるチャプルテペック公園内の動物園で現在も暮らしているので会いに行ってきました。
感動の再会のはずが、シュアンシュアンは、姪のシンシンと共にずっと寝ていて起きてくれませんでした。日本から会いに行ったのに、、、。
仙台にもパンダ導入の取り組みがありますが、平成28年度はジャイアントパンダ導入関連予算の計上を見送っているとのこと。難しいとは思いますが、長年かかっても実現させて頂けたら、必ず動物園に通います。
最後に、このまま趣味の話に迷走します。
仙台と言えば東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地ですが、私は日本ハムファイターズが東京の球団だった時からの日ハムファンです。
せんくらが終わった丁度あとにkoboスタジアムで楽天vs日ハムの代替試合が見られないかと期待していますが、今のところ代替開催日は9/9(金)のようですね。
楽天には同じ苗字の池山コーチがいらっしゃるので、厳しい目では見られない自分がいるのです。
と、なんやかんやたくさん書いてしまいましたが、、、、
せんくらまであと2ヶ月半。
仙台に伺えること、仙台の皆様にお会いできることをとても楽しみにしています!
よろしくお願いします。
今日は、私がアルパに出会い、今の演奏スタイルとなった経緯を書きます。
私は、小学生の時に父の仕事の都合でアルゼンチン・ブエノスアイレス市に2年弱住みました。
サッカー、タンゴ、お肉、、、と魅力満載の現地の文化を何か一つでも取り入れて帰ってこようと考えた母が見つけて来たのが隣の国・パラグアイのアルパで、ブエノスアイレス在住の先生が日本人駐在員の奥様にレッスンしているのを聞いて、便乗しました。(ちなみに兄は、ケーナとチャランゴを習いました)
通った学校は日本人学校ではありましたが、日本では経験できない思い出はたくさんあります。
特に修学旅行は、長らく地平線しか見えないパンパ(草原地帯)をガウチョさん(現地のカウボーイ)と一緒に馬に乗って片道2時間以上かけて釣りに行く、という非常に大胆なものでした。
自作のルアーを使い、黄金の魚・ドラドは釣れませんでしたが、名前を覚えていない白身魚を釣ることが出来、帰ってその晩に食べました。パンパの夜の星空の綺麗なこと!忘れられない思い出です。
ちなみに近年、日本で流行っているガウチョパンツを私は愛用しています。
中学・高校では合唱部に燃え、大学は声楽科に。大学2年生の時に合唱に参加した大学院オペラ「イドメネオ」でエレットラを歌っていらして当時から憧れの的だった嘉目真木子先輩、受験生の時にソルフェージュ教室を紹介して下さったピアニスト森下唯さん、同じ先生のもとで学んだバリトン草刈伸明先輩もせんくらに出演なさるとのこと、楽しみです!
このような流れで、アルパと歌を組み合わせて、弾き語り奏者として活動をしています。現地パラグアイでは弾き語り演奏も少なくありません。せんくら公演では、楽器演奏のみの曲と弾き語りの曲、両方をお送りします。
こちらは先日の、フルート奏者・篠原梨恵さんとの七夕コンサート後の写真。篠原さんはメキシコ、私はパラグアイの民族衣装を着ています。
せんくら当日も民族衣装も着ますので、そちらもお楽しみ頂ければ嬉しいです。
はじめまして!
アルパ&歌の池山由香です。
せんくらに仲間入りさせて頂けてとても光栄です!どうぞよろしくお願いします。
早速ですが、楽器の紹介から。簡単に説明させて頂くと・・・
アルパ(Arpa)は、スペイン語で「ハープ」を意味します。
何故スペイン語かというと、中南米のスペイン語圏で発展したハープだからです。
歴史はさかのぼること16世紀。スペインがアメリカ大陸の植民地化を行った際にハープなどの西欧の楽器も持ち込み、その後ハープ=アルパは中南米風に進化を続けました。
従って中南米各地に形の違うアルパがありますが、日本にあるアルパはパラグアイのアルパが一番多く、私の演奏するアルパもパラグアイのアルパです。
奏法の特徴としては、自分の爪で弾くので、クリアでシャープな音色がします。力強さも必要で、現地では男性奏者が主流です。(グランドハープは指の腹)
自立しないので、置くときはこのように横にして置きます。
パラグアイアルパの特徴は
・ナイロン弦
・弦の数は37本前後(工房によって違う)。グランドハープより約10本少ないです。
・重さは約7kg。タクシーの後部座席に乗ります。
といったところでしょうか。
また、グランドハープのように半音操作のペダルがありませんので、半音を出すことは得意ではありません。ピアノで言う白鍵のみで演奏するようなイメージです。
なお、上の写真のアルパには弦の上部にレバーがついていて、比較的簡単に違う調への調弦ができますが、曲中にコロコロ変えられるものではありません。
アルパの名曲と言えば、間違いなく「コーヒー・ルンバ」です!
スペイン語では“Moliendo Café”(コーヒーを挽きながら)と言います。
ベネズエラのアルパ奏者、ウーゴ・ブランコの作曲&演奏で世界的に大ヒットし、日本ではアラブの偉いお坊さんがコーヒーを教えてあげた曲として親しまれていますね。
せんくらではアルパの名曲「コーヒー・ルンバ」は勿論のこと、日本で人気のラテン曲「ベサメ・ムーチョ」、ケーナ&サンポーニャ奏者・高橋易宏さんをお迎えして「コンドルは飛んで行く」など親しみやすい名曲をお送りしますのでお楽しみに!