みなさん、こんにちは。仙台在住のソプラノ、高橋絵里です。
いよいよ「せんくら2015」のチケットが発売になりましたね!
嬉しいことに「せんくら」出演二回目の私は、今年もリュート奏者の佐藤亜紀子さん(通称あっこちゃん)と一緒に、日立システムズホールのパフォーマンス広場で演奏します。
今年は美しいリュートソングの世界だけでなく、あっこちゃんのバロックギターで、情熱的なスペインの歌もご披露しますのでぜひ来てください!ブログは今日から3日間。どうぞ宜しくお願いします。
さて私がリュートという楽器とじっくりおつきあいするようになったのは、オランダでの留学時代。
アムステルダム音楽院には「古楽科」というのがあって、18世紀くらいまでの歴史的な楽器や歌のジャンルを、多くの留学生が勉強しています。リュートを専門に学ぶ学生はそれほど多くはありませんでしたが、その素敵な音に私はすぐ虜になりました。
現在は移転してしまいましたが、私が学んだアムステルダム音楽院の旧校舎は、19世紀末に銀行として設計された古い建物。廊下や階段のあちこちにステンドグラスやタイル画など装飾がちりばめられ、窓からはどうやって行くのかわからない塔も見えます。そんな趣のある建物の中で、夢見がちに音楽に身を委ねていた私。秘密のドアや、らせん階段があちこちにあって、その先の小部屋でよくリュートの学生とリハーサルしました。
初めて、その当時出版の楽譜や、リュートの楽譜を見た時は「????」。
でも、その踊っているように書かれた生き生きとした音符は、その曲をどんな風に演奏したらよいか、インスピレーションを与えてくれるものです。
音符と歌詞だけのシンプルな楽譜を、リュート奏者と一緒に形にしていく作業は時間がかかるけれど、どんなものが出来上がるのかワクワクする時間です。
リュートは私の声の一番いいところを引き出してくれる、素晴らしい楽器。
私がこれまで体験したヨーロッパでの素敵な時間を、私たちの演奏を通して、みなさんに感じていただけたらいいなあと思っています。
次回はあっこちゃんが、バロックギターについて紹介してくれます。