• 井野邉 大輔
    INOBE Daisuke
    ヴィオラ
    プロフィール

    桐朋学園大学より洗足学園大学に編入、ヴィオラに転向後卒業。学生時代より演奏活動を始め、小澤征爾とロストロポーヴィチ2氏の喚びかけによるキャラバンコンサート及び御前演奏、東京ゾリステン 東ヨーロッパツアー等に参加。

    在学中より仙台フィルハーモニー管弦楽団契約首席奏者を務めた後、1991年 満場一致をもってNHK交響楽団に入団。第68回 日本音楽コンクール作曲部門での演奏に対し委員会特別賞受賞。これまでに霧島国際音楽祭等数々の音楽祭、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団演奏会、サイトウキネンオーケストラ、ロンドン交響楽団及びBBC交響楽団メンバーとの演奏会などに出演。

    ミクロシュ・ペレー二、ダニエル・ゲーデ(元ウィーンフィル )、エミリー・バイノン(アムステルダムコンセルトへボウ管)、ティモシー・ハッチンス各氏ほか海外の演奏家との共演も多い。特に室内楽では共演した演奏家より厚い信頼を受け続けている。国内では大阪フィル、東京都交響楽団、兵庫PAC管、九州交響楽団などの客演首席奏者やソリストとしても活躍。一昨年のミクロシュ・ペレー二氏とのドン・キホーテ、東京都交響楽団での野平作品、JAOフェスティバル(高円宮妃殿下ご臨席)でのベルリオーズ ”イタリアのハロルド” ソロはいずれも高い評価を得た。

    サヴァリッシュ・デュトワ時代のN響での22年弱に渡る豊富な経験を有し、楽器をコントロールする確かなテクニックに裏打ちされた多彩な音色と表現力、テキストに誠実な音楽の構築力に定評のある実力派。

    20年を越えて講師を続けるトヨタ青少年のためのオーケストラキャンプはじめ、弘前市、松江市、下関市など国内各地でもヴィオラゼミナールを受け持ち、指導にも情熱を傾ける。ヴァイオリニストとしても室内楽及び室内合奏団を主宰し活動を展開。

    2013年NHK交響楽団 退団。元NHK交響楽団首席代行奏者。現在、仙台フィルハーモニー管弦楽団ソロ首席ヴィオラ奏者。洗足学園大学及び大学院講師。

     

    せんくら10周年へのメッセージ
    『せんだいクラシックフェスティバル』10周年 おめでとうございます!

    毎年準備段階よりコーディネートしてくれた事務所スタッフ、各会場ステージスタッフ、今まで携わってこられた全ての方々、そして何よりも会場に足を運んでくださった聴衆の皆さま、ありがとうございます。

    10周年という記念すべき年に会場にて皆様にお目にかかれますこと、感謝申し上げるとともに楽しみにしております。
  • ©篠原 栄治
共演
三輪郁(ピアノ)
井野邉 大輔
今、もっともウィーンの薫りを伝え得ると思われる日本人ピアニスト 三輪 郁はウィーン・フィルの首席奏者たちから大きな信頼を得ており、コンサートマスターのライナー・キュッヒル、ライナー・ホーネック、フォルクハルト・シュトイデ、首席フルーティストのヴォルフガング・シュルツ、更にホーネックと首席チェリストのフランツ・バルトロメイ、首席クラリネットのエルンスト・オッテンザマーによる“ウィーン・ゾリステン・トリオ”等と度々共演。

さらにエマニュエル・パユ(フルート)、ラデク・バボラク(ホルン)、オーボエ奏者で指揮者でもあるハンスイョルク・シェレンベルガー、プラジャーク・クヮルテット、ミハル・カニュカ(チェロ)、セバスティアン・マンツ(クラリネット)などと共演している。

代々音楽家の家系に生まれ、優れた音楽環境の中で育った三輪 郁は、幼少期からピアノに親しみ、三浦みどり、大島久子、ハンス・グラーフ、ヴォルフガング・ヴァッツィンガー、ハインツ・メディモレックらに師事している。桐朋女子高等学校を経て、ウィーン国立音楽大学及び大学院に学んだ三輪 郁は満場一致の最優秀で修了し、オーストリア政府から表彰された。

その後はイタリアのフィナーレ・リグレにおける“パルマ・ドーロ”国際コンクールにおいて審査員全員一致で第一位に選ばれたほか、ドイツ・ドルトムント国際シューベルトコンクールや浜松国際ピアノコンクールなどでも入賞している。

これを契機にウィーンを拠点とした演奏活動が本格化する。ウィーン楽友協会・ブラームスザールやウィーン・コンツェルトハウスでのコンサートのほか、ドルトムント・フィル、メクレンベルク・シュターツカペレ・シュヴェーリン、ドイツ・ハレ歌劇場管弦楽団、ノルウェー放送交響楽団、オールボー交響楽団、セヴィリア王立交響楽団、ニース交響楽団、ソフィア・フィル、北京交響楽団、広州交響楽団などと共演しており、日本でも新日本フィル、東京フィル、東京シティフィル、東京都交響楽団、大阪センチュリー交響楽団、大阪交響楽団、関西フィル、札幌交響楽団、群馬交響楽団、名古屋フィル、セントラル愛知交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢、紀尾井シンフォニエッタ東京などと、ソリストとして共演する他、NHK交響楽団や新日本フィルなど日本のオーケストラのコンサートマスター、首席奏者たちとの室内楽コンサートでの数多くの共演を通じての音楽的信頼も厚い。

東京においては2003年から2006年まで、ウィーン時代のモーツァルトに焦点をあてたコンサートシリーズ『4254日の奇蹟~ウィーンのモーツァルト』を企画開催し、大きな注目を集めた。ピアノのためのソロ作品のみならず、オペラや管弦楽作品のピアノ版演奏、更にピアノ協奏曲を含む5公演はウィーンの空気をふんだんに吹き込むような演奏で魅了して高い評価を得た。その一方で、テレビ番組化されたドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ)をはじめ『のだめ』関連のピアノ音楽監修や落語家 春風亭小朝とのコラボレーション、さらにエッセイを出版するなどその活動は多彩を極めている。

三輪 郁の演奏は放送、CDなどでも聴くことができるが、最近では特に『バルトーク:ピアノ作品集』《Miwa Iku-Schubert》(販売元:キング・インターナショナル、発売元:風樂)《Mozartiana/Iku Miwa》(制作:オクタヴィア・レコード)などをリリース。それぞれ『レコード芸術』誌『特選盤』『準特選盤』に選ばれるなど好評を博している。

ソリストとして、室内楽奏者として、ウィーンの演奏様式を伝承する魅力溢れる音楽家 三輪 郁は古典から現代における幅広いレパートリーを持つピアニストとして、今後一層の活躍が多いに期待されている。