せんくらブログ6  

2011.09.06| 長谷川陽子

音楽の持つ力。この数カ月ほどその事を深く考えた事はありません。

震災直後は、「手にするべくは楽器ではなくスコップを持って、被災地にかけつけるべきなのでは?」と私をはじめ多くの演奏家が悩みました。

音楽は聴いたからといってパンのようにお腹がいっぱいになるわけではありませんし、毛布のように寒さから身を守ってくれるものでもないですよね。

でも人間が生きていくには「人としての精神」がとっても大切なものであって、現実的・物質的な物事と同時に「精神」も満たされないと人間らしく生きるのは難しいんじゃないかな、と思います。

そして音楽はそれを支える力にはなるはずです。
音楽を聴いている間、しばし現実を忘れ悲しみや痛みから少し遠ざかる・・・
そんな時間を持つことによって心の余裕が生まれ少しずつ前に進むエネルギーが生まれる、そんなお手伝いが音楽の持つ力なのではないかな、と思います。そう信じて【1】【21】の両日は演奏させていただきます。
長谷川陽子(チェロ)

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