岡村喬夫(2)「老人を敬え」

2008.06.16| 岡村喬生

昔見た、頭に焼き付いて離れない光景がある。どこかで既に書いたたが、もう一度書かしていただく。

あれはNHKの収録スタジオ前の廊下だった。タレントらしき若者が仕事の合間に一服していた。近くの階段をご老人の一団がえっちらおっちら歩いていた。見学団らしい。若者は、汚らしいものを見た、とさも言いたげに仲間たちににうそぶいた。「ピッ○エレキバンの匂いがすらー!」
後期高齢者保険なるものが今月発足した。75歳以上の人の為の保険だという。何故74でも76でもなく75なのかは解らないが、老人は医療費がかかるから特別にしようというのが趣旨らしい。

年を取れば取るほど末広がりに医療費がかかるのは人間として当然である。病の種類も医者にかかる頻度も増え、若いときより遥かにかねがかかることを見越して保険制度を構築するのが為政者として当然の義務である。社会もこぞって、社会の功労者である老人を、弱者となってしまった老齢者を、生産年齢に達したらサポートせねばならない。いずれは誰もがこぞって間違いなく老人となる運命を背負っているのだ。負担など一銭もさせず、痴呆になろうと末期医療の対象となろうと、寄ってたかって、最善を尽くして人生の最後を最も楽に過ごさせるのが、成熟した社会のやるべきことである。

今回、後期高齢者となった人たちは、物心ついたときには敗戦の重荷を背負って、焼け野が原にすきっ腹をかかえて放り出された。そして、営々と働いてこの国を経済大国にした功労者である。若者に感謝されて当然。馬鹿にされるいわれは毛頭ない!天に向け唾を吐き我が顔で受ける、NHKで見かけたような愚かな若者を育てた国だからこそ、老人の医療費負担を増やす計画を立てられるのだ!!

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