鍵盤奏者(チェンバロ、オルガン、ピアノ)及び指揮者としてバッハ・コレギウム・ジャパンや横浜シンフォニエッタはじめ国内外の公演に多数出演。その演奏は「火花が散るほど熱くて説得力のある演奏」(独フォノ・フォラム誌)と評され、チェンバロソロ CD「rentontre」は各紙で絶賛される。新国立劇場《ポッペアの戴冠》、東京・春・音楽祭でのワーグナー作品の演出、ハクジュホールでのラモー作品の演出・指揮、調布音楽祭総合プロデューサー、九大フィル初代ミュージック・アドバイザーを務めるなど、公的フェスティヴァルや機関から信頼され、各方面から大きな期待が寄せられている。音楽監督を務めるアンサンブル・ジェネシスでは、オリジナル楽器でバロックから現代音楽まで意欲的なプログラムを展開し、NHK制作の『アンサンブル・ジェネシス~光と影~』が好評を博す。またJ.S. バッハ BWV 190喪失楽章の復元や(Carus)、モーツァルト『レクイエム』の補筆・校訂が高い評価を得る。2015年2月まで首席指揮者を務めた横浜シンフォニエッタとは定期演奏会、サントリーホールのオープンハウス、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン等で定期的に共演を重ねている。
オランダ生まれ。東京藝術大学作曲科及び同大学院古楽科、ハーグ王立音楽院オルガン科及び即興演奏科修了。
2012年、日本音楽コンクール声楽部門第1位。権威ある同コンクールにおいて、史上初めてカウンターテナーが優勝したことは、大きな話題となった。
13年5月にボローニャ歌劇場に開場250周年記念として上演されたグルック「クレーリアの勝利」マンニオ役に抜擢されてデビュー。続いて6月には同劇場でバッティステッリ「イタリア式離婚狂想曲」カルメロ役で出演、11月には日生劇場でのライマン「リア」エドガー役(下野竜也氏指揮・読売日本交響楽団)を好演。2017年4月にはライマン「メデア」(2010年ウィーン国立歌劇場初演)ヘロルド役で日本人カウンターテナーとして初めてウィーン国立歌劇場にデビューすることが発表されるなど、バロックからコンテンポラリーまで幅広いレパートリーで国際的な活動を展開する、現在最も注目を集めるアーティストのひとりである。
02年東京藝術大学卒業。05年新国立劇場オペラ研修所修了。文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリア・ボローニャ、ロームミュージックファンデーション奨学生としてウィーンに留学。 03 年に新国立劇場公演「フィガロの結婚」(U.シルマー氏指揮)クルツィオ役でテノール歌手としてデビュー。11 年に歌手活動をカウンターテナーに転向。同年ローマ国際宗教音楽コンクールのファイナリスト。12 年、第31回国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクールにてオーストリア代表として2年連続で選出され、世界大会でファイナリストとなり、ハンス・ガボア賞を受賞した。
近年では、14年にオーケストラ・アンサンブル金沢のニューイヤーコンサート(井上道義氏指揮/全国4公演)、日本フィルハーモニー交響楽団(藤岡幸夫氏指揮)との「第九」アルトソロ、京都芸術センター主催のモノオペラ「ひとでなしの恋」(世界初演)主演。15年は王子ホール「バロック・ライヴ劇場」での鈴木優人氏との共演、いずみホールオペラ2015「魔笛」、東京オペラシティ文化財団主催「B→C:バッハからコンテンポラリーへ」公演では、バロックから現代作品まで幅広いレパートリーを確かな表現力で見事に歌い上げ絶賛された。
16年は1月に行われた第59回NHKニューイヤーオペラコンサートに3年連続出演、7月には兵庫県立芸術文化センターで行われるブリテン「夏の夜の夢」(佐渡裕氏指揮)に主演が決定するなど活躍の場を広げている。
第19回松方ホール音楽賞受賞。第25回青山音楽賞青山賞受賞。
声楽を鈴木寛一、マイケル・チャンスなどの各氏に師事。宮崎県出身。ウィーン在住。