2002年チャイコフスキー国際コンクール最高位入賞(1位なしの2位)。2001年サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクール優勝。
R.リプセット、D.ディレイ、川崎雅夫、Z.ブロンの各氏に師事。ロサンジェルス・フィル、デトロイト響、ヒューストン響、シンシナティ響、ボルティモア響、サンフランシスコ響、クリーヴランド管など主要な北米オーケストラと共演し、幼少時より豊富なステージ経験を積む。ラヴィニア音楽祭では、芸術監督エッシェンバッハと共演し、“エッシェンバッハの躍動感あるピアニズムに彼女は常に音楽的に音をぴったりと合わせ、すばらしい落ち着きと自信を持って演奏した/シカゴ・トリビューン紙”と評された。更に、ファビオ・ルイジ指揮ライプツィヒ放響、サンクトペテルブルグ響ほか、リトアニア、ドイツ、スウェーデン、イタリアなど、ヨーロッパに活躍の場を広げる。
日本へは97年、チョン・ミョンフン指揮アジア・フィルのソリストとして初来日。同年、ニューヨークのモーストリー・モーツァルト・フェスティバル・オーケストラとのツアーで再来日し、その年の演奏活動に対して、リンカーンセンターより、エヴリー・フィッシャー賞を受賞。以後、定期的に来日して、日本の主要オーケストラと共演を重ねる他、インバル指揮ベルリン響、フェドセーエフ指揮モスクワ放響、プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管などの日本公演のソリストに迎えられ、高度な技術と作品の品位を尊ぶ深い音楽性に高い評価を得ている。 2010年、ドイツ国内10都市において、ヴィヴァルディ:四季・コンサートツアーを行なう。2015年は小菅優とのデュオでドイツ・ツアーを実施。近年はワシントンや淡路島で自ら企画するコンサートを行うなど、コンサート・プロデューサーとしての才能も発揮している。
CDはエイベックス・クラシックスより2004年協奏曲によるデビュー・アルバムをリリース。セカンドアルバム「リサイタル!」は『レコード芸術』の特選盤に選ばれ、09年には「ヴィヴァルディ:四季」をリリース。室内楽にも積極的に取り組み、遠藤真理、三浦友理枝とのトリオ「RAVEL」をリリース。最新CDは「ライブ・イン・ワシントン」。
使用楽器は、1779年製ジョヴァンニ・バティスタ・グァダニーニ(S&R財団貸与)。ミュンヘン在住。
オフィシャル・ウェブ・サイトwww.tamakikawakubo.com/
3歳児のコースからヤマハ音楽教室に、1990年よりヤマハマスタークラスに在籍。ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、江口文子、浦壁信二に師事。第3回エトリンゲン国際青少年ピアノコンクールA部門第1位を始め多くのコンクールで入賞を果たす。2000年3月、第5回浜松国際ピアノアカデミーに参加、ピアノアカデミーコンクールでは、アカデミー史上、初のグランプリを受賞。同年7月、シドニー国際ピアノコンクールにて第2位及びピープルズ・チョイス賞、オーストラリア人作品賞、室内楽賞、ショパン賞、シューベルト賞、ドビュッシー賞、エチュード賞を受賞。 また同年11月、第4回浜松国際ピアノコンクールにて第2位、及び日本人作品最優秀演奏賞を受賞。2002年6月には、第12回チャイコフスキー国際コンクール ピアノ部門において、女性としてまた、日本人として史上初めての第一位を獲得。
第18回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞。
これまでに日本国内はもとより世界各地での音楽祭、リサイタルやテレビ出演の他、M.ロストロポーヴィチ、マゼール、小林研一郎、飯森範親、大友直人各氏の指揮のもと、国内外のオーケストラのソリストとしての共演も多い。また、2004年にはロンドンのウィグモアホールにて行ったリサイタルデビューが絶賛され、翌年6月に再びウィグモアホールにてリサイタルを行っている。2004年12月にはデュトワ指揮NHK交響楽団と共演し、2004年度ベスト・ソリストに選ばれた。
CDはEMIクラシックスよりフリューベック・デ・ブルゴス指揮のロンドン交響楽団との共演によるチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を収めたアルバムなど3枚がワールドワイドで発売されている他、2014年にはキングレコードに移籍し、第1弾として「上原彩子のくるみ割り人形」がリリースされている。
2006年1月10日には「日本におけるロシア文化フェスティバル2006」オープニング・ガラコンサートでゲルギエフ指揮マリンスキー管弦楽団と、また、2008年9-10月にはクリスチャン・ヤルヴィ指揮ウィーントーンキュンストラー管弦楽団とのオーストリア及び日本ツアーを行ない、好評を博し、2010年5月にはユーリ・バシュメット率いる国立ノーヴァヤロシア交響楽団と、2013年6月にはミヒャエル・ザンデルリンク指揮ドレスデン・フィルと日本ツァーを行い、高い評価を受けた。