3日目

2016.08.08| 及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達

「せんくら」ブログ読者の皆様、こんにちは!

宮城学院女子大学音楽科長の太田峰夫です。

10月2日に開催されるコンサート「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」についてのシリーズ、最終回の本日は宮城学院女子大学音楽科の研究生達に登場してもらいます!

宮城学院女子大学には研究生制度があります。これは学生が卒業後も引き続き(最長で2年)専攻領域を学べるようにつくられた仕組みです。今年度は3名の研究生(ピアノ2名、声楽1名)が在籍しています。本日は普段の勉強や「せんくら」出演について、話を聞いてみましょう・・・

 

まずは研究生2年次の高橋伶奈さん(ピアノ)から。

—今はどんな勉強をしているのでしょうか。

「年度末の修了リサイタルに向けて勉強中です。学部時代は目の前の作品のことだけで精一杯でしたが、今はもう少し視野を広げて、知識を増やしているところです。将来的には、同期の仲間たちと演奏する機会を持っていけたらと思っています。」

—せんくらへの抱負を聞かせてください。

「せんくらのような、地元の大きな音楽祭に出演させていただけることがとてもうれしいです。及川先生や井坂先生、それに後輩達と共演できることに、今からワクワクしています。一生懸命準備して、お客さまにもぜひ楽しんでいただければと思います。」

3日目①高橋 伶奈

 

次は研究生1年次の沼里杏子さん(ピアノ)。

—及川先生のレッスンの様子は?

「毎回熱がこもっていて、応えていくのに必死です。でも、言葉でアドバイスしてくださるだけではなく、実際に演奏しながら、身振り手振りで教えてくださるので、勉強になります。」

—せんくらでは及川先生と連弾を弾きます。

「今レッスンで勉強しています。連弾は2台ピアノとも少し違っていて、呼吸感や歌い方を近くで共有できるところがとても楽しいです。せんくらの公演では先生の隣で弾くことになりますが、胸を借りる気持ちで精一杯取り組んで、作品の魅力を引き出せたらうれしいです。」

 

3日目②沼里杏子

 

最後は研究生1年次の佐藤初音さん(声楽)です。

—オペラ・アリアを歌いますね。

「未知な部分がまだまだ多いのですが、オペラの世界に強くひかれています。チレーアのアリアは経験を積んだ方が歌われる曲ですが、自分なりに今できる一番良いものを表現できたらと思います。」

—せんくらへの抱負を聞かせてください。

「国内外で活躍されている、素晴らしい方々が出演する音楽祭に学生の私が出演させていただくというのは考えてもみなかったことですし、本当にありがたいことでもあります。先生方や先輩方と一緒に頑張って、良いコンサートにしたいと思っています。」

3日目③佐藤初音

 

以上、研究生それぞれの熱い思いを聞くことができました。3日間続いた「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」のシリーズはこれにて終了とさせていただきます。ご愛読いただき、ありがとうございました。

本番は10月2日。宮城学院女子大学音楽科の教授陣と研究生達のコラボレーションを聴きに、当日はぜひエル・パーク仙台までいらしてください!

 

 

及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達

2日目

2016.08.07| 及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達

「せんくら」ブログ読者の皆様、こんにちは!

宮城学院女子大学音楽科長の太田峰夫です。

10月2日に開催されるコンサート「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」についてのブログ、2日目の本日は音楽科を簡単に紹介した後、声楽の井坂惠先生にご登場いただきます!

まずは宮城学院女子大学音楽科について、少しだけ書かせていただきます。

1886(明治19)年9月に始まった「宮城女学校」は当初、予科(現在の中学校に相当)と本科(現在の高等学校に相当)からなっておりました。米国カンザス州出身のケート・I・ハンセンKate I.Hansen先生(1879~1968)の尽力により、5年制の音楽専攻科が設置されたのが1916年、今から100年前のことです。以来、女子大学音楽科の時代に至るまで、先生は学科の充実に精魂を傾けてこられました。

2日目①ハンセン先生

 

ハンセン先生は、日本人に西洋の音階を訓練するためにソルフェージュを授業に取り入れるなど、東北地方の音楽教育に大きく貢献されました。音楽教育への厳しい態度とキリスト教精神に貫かれた教えに、多くの教え子達が強く感化されたと言います。

 

2日目②ハンセン先生授業風景

 

今でも宮城学院では、ハンセン先生の足跡をいろいろな場所で偲ぶことができます。「宮城女学校(現在の宮城学院)」の校歌の歌詞は土井晩翠(1915年〜1924年 宮城女学校専攻科教授)によるものですが、ハンセン先生が作曲をしています。礼拝堂のカリヨンが定刻に奏でるメロディの中にもハンセン先生が作った讃美歌が入っていますし、桜ヶ丘キャンパスの音楽館ホールはハンセン記念ホールと名付けられ、大切な学びの拠点となっています。

2日目③ハンセンホール

 

1992年の文化系設置、2016年の3コース(声楽コース・器楽コース・作曲コース)制導入など、音楽科の構成はそれぞれの時代の状況に応じて少しずつ変わってきましたが、本格的な音楽教育を志向する姿勢はハンセン先生の時代から連綿と受け継がれています。本日は音楽科准教授であり、二期会のメッツォ・ソプラノ歌手でもある井坂惠先生に現在の音楽科と今回のコンサートについて、少しお話をうかがってみることにしましょう・・・

 

—先生が宮城学院で声楽を教えられるようになってから、3年が経ちました。大学の印象はいかがでしょうか。

「小規模の大学である分、学科が違っていても(学生や先生の)顔が見える場所ですね。働いていて安心感があります。」

—音楽科の学生はいかがでしょう。

「非常に真面目という印象です。いいものをたくさん持っているのに謙虚というか、奥ゆかしくて、そのことにまず一番驚きました。なかなか出会えないようなすごい声を持った学生もいます。彼女達がこれからどうなっていくんだろうと考えながら、毎日を過ごしています。」

—今回はヴォルフの歌曲を歌われます。

「学生時代にはオペラのことばかり考えていました。でも、大事なオペラの役柄をキープする一方で、ある時から歌曲を歌うことが楽しくなってきました。」

—ヴォルフの歌曲の魅力はどのあたりにあるのでしょう?

「ひとくちに歌曲と言っても、いろいろなものがあります。同じゲーテの「君よ知るや南の国」でも、作曲家が違えば、全然違う音楽になります。シューベルトやシューマンも同じ歌詞に曲をつけていますが、ヴォルフのものは最初、なにがなんだか分かりませんでした。でも、やればやるほど深くて・・・スルメみたいに(笑)味が出てくるというか。狂った感じになったり、平常に戻ったり、そういうミニョンの感じがヴォルフのものだとよく出ていると思います。」

—今回は及川先生が伴奏をなさいます。

「普段は穏やかで暖かい方なんですけど、演奏の時の集中力や、エネルギーの凝縮された感じが素晴らしい。ヴォルフの歌曲にはピアノが重要な役割を果たすところが多いですから、ご一緒できるのは本当にありがたいし、怖いなあとも思います(笑)。」

—コンサートの抱負をお聞かせください。

「今回は私も学生達も及川先生と共演させていただくわけですが、一緒に出演するということは同じ土俵の上に立つことでもあります。先生と学生で一緒に一つの演奏会を作り上げていけたらいいし、そういう意味では、チームワークはいいんじゃないかと思っています。《コジ・ファン・トゥッテ》では私が妹役だったりしますけど(笑)、お姉さん役もしっかり歌ってくれるでしょうから、存分に楽しんでいただければと思います!」

 

2日目④井坂先生

 

以上、音楽科について井坂惠先生に語っていただきました。本番は10月2日。先生の歌声を聴きにぜひ当日はエル・パーク仙台までいらしてください!

 

 

及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達

 

1日目

2016.08.06| 及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達

「せんくら」ブログ読者の皆様、はじめまして。

宮城学院女子大学音楽科長の太田峰夫と申します。

本日からの3日間、宮城学院女子大学や音楽科のこと、それに10月2日に開催されるコンサート「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」について書かせていただくことになりましたので、よろしくお願いいたします!

さて、私達が「せんくら」に出演するのは初めてですので、第1日目の本日は、宮城学院について簡単に紹介した後、及川先生にご挨拶していただこうと思います。

まずは宮城学院について。

アメリカ合衆国改革派教会宣教師と押川方義をはじめとする日本人キリスト者達の尽力により、「宮城女学校(後の宮城学院)」が仙台の地に産声をあげたのは今から130年前の、1886年のことでした。初代校長のE.R.プールボーはペンシルヴァニア州出身の若い女性でした。

1日目①初代校長 E.R.プールボー

 

女子のための高等教育機関がほとんどなかった時代、キリスト教教育に基づく女子教育を行う学校として始まった「宮城女学校」はやがて広い校地を取得し、生徒数を増やしていきました。昔の仙台をご存知の方のなかには、東三番丁の旧校舎を覚えていらっしゃる方もおられるかもしれません。

1日目②旧校舎と噴水

 

1980(昭和55)年、一層豊かな教育環境を求めて、宮城学院は東三番丁キャンパスから、現在の桜ヶ丘キャンパスへ総合移転しました。そして創立130周年を迎えた今日に至るまで、幼稚園、中学校・高等学校、大学・大学院を持つ東北最大の女子教育機関として、スクールモットー「神を畏れ、隣人を愛する」のもと、数多くの卒業生を世に送りつづけています。

1日目③桜ヶ丘キャンパス

 

この宮城学院の音楽科で教鞭をとられているのが、ピアニストの及川浩治先生です。大学音楽科の特任教授であり、コンサートのナビゲーターでもある及川先生にここでお話をうかがうことにいたしましょう・・・

 

—まずは今回の企画(「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」)について、着想に至った経緯をお聞かせください。

「具体的なことはともかく、何年も前からせんくらで学生達と共演できたらいいなと思っていました。(宮城学院女子大学音楽科は)東北唯一の(4年制大学の)音楽科だし、学生からすれば、ステージの上でしか学べないこともある。自分としても若い人たちとコラボすることはとても楽しいですし、聴きにいらした方にとっても面白いものになるんじゃないかと思っていました。」

—今回は歌曲の伴奏もなさいますね。

「学生時代、歌の伴奏はたくさんやっていました。実はテノール歌手にすごく憧れていたんです(笑)!プロになってからは歌を伴奏する機会はずいぶん減りましたけど、歌は音楽の基本だと思っています。井坂先生のお声も、歌い方もすごく尊敬しているので、楽しみにしています!」

—連弾もなさいます。

「デュオは子供の頃からずっと身近なところにありました。日本で教えていただいた児玉(邦夫・幸子)先生も、ブルガリアのガネフ先生もデュオを専門にやっていらっしゃったので、レッスンではたくさん勉強しました。標準語の表現にあったらいいと思うんですけど、連弾って「いづい」んです。何しろいつもと違うところに座らなくちゃいけないので(笑)。いづいんだけど、息があった時の喜びは大きい。名曲が多いので、聴きに来られた方々にも、楽しんでいただけるのではと思っています。」

—宮城学院の学生達はいかがでしょうか。

「自分が学生だった時と比較すると、いい意味で真面目だと思います。最近、自分が学んできたことを(次の世代に)伝えていくことも演奏家の一つの役割だと感じるんですが、彼女達が僕の言うことを素直に受け取ってくれるのは驚きでしたね。僕の方でも、学生に分かるように説明する中で頭が整理されてきたところがあります。教えつつ、学ばせてもらっている感じです。とはいえ、ピアノの前に座れば、先生も学生もありません。今回のコンサートも、半世紀ばかり年をとった演奏家と若い演奏家とのコラボレーションのように考えていただければと思います。音楽のすばらしさを皆さんと一緒に感じられるような、特別な時間を作れたらいい。そう願っています。」

 

1日目④及川先生

 

本番は10月2日。先生の熱い演奏を聴きにぜひ当日はエル・パーク仙台までいらしてください!

 

「いづい」・・・仙台弁で「しっくりこない」こと。

 

及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達

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